短大で自動車整備について学んだのですが、卒業後は5年間、他の業界で営業をしていました。しかしやはり車に携わる仕事がしたいと思い転職しました。
入社してから本社でルート営業をしながら、新規開拓もしていきました。自分で考えて営業するのは面白いですからね。2019年に新しい拠点が開設された際、先輩が新しいエリアで業績を上げていて、自分もそこで営業の力を試してみたかったので「異動できたらいいなあ」と思っていたら、会社が察してくれて（笑）、異動になりました。新しいエリアは新潟と違ってお客さま数が少ないので、時間をかけた営業を心がけています。お客さまからの電話はワンコールで受話器を取るようにするなど、細かいところまで気を付けています。電話にすぐ出なかっただけで、他の会社に仕事を持っていかれることもあります。そういうところで他社と差をつけていけば、お客さまの印象もいいですから。

営業において同業他社に強いライバルがいると、燃えますね（笑）。会社からは「他とあんまり喧嘩するな」って言われているので（笑）、うちの強みであるトラックやトレーラー関連を中心に、地道な営業力でコツコツと営業先を開拓しています。高校時代に始めたレスリングを社会人になってもしばらくやっていたせいか、忍耐力も培われましたし、少々のことでは落ち込まないメンタル面も鍛えられました。気持ち的に体育会系なんですよ。
お客さまが何かで困った時、真っ先に自分に問い合わせをしてくれるくらいの信頼関係を築くことが勝負です。無理な要望をされた時も「そのくらい自分たちを信頼してくれているんだ」と考え、時に融通をきかせるなど、柔軟に対応しています。信頼関係のあるお客さまを裏切らないよう、頑張って仕事をしようと思います。

普段の営業では、仕事だけでなく世間話や趣味なども含め、幅広い話題で会話をすることを大事にしています。営業の基本は会話です。特に挨拶と敬語には気を付けています。例え趣味が自分と違っても、どこかに話しが合う部分があるはずです。
それを探していくのも営業の仕事の一つ。お客さまも自分も、基本的に車が好きなので、その部分で話しが弾むことも多いです。異動後、自分が新規に開拓したお客さまが、「大和商会はいいぞ」と他のお客さまを紹介してくれたんです。そのお客さまからは、今でも毎日のように注文が来ます。しかもそのお客さまもまた、別のお客さまを紹介してくれたんですよね。そうやってどんどんつながっていったのは、本当にうれしかったですね 。

新規のお客さまとは、最初は信頼関係ゼロです。そこから少しずつ、信頼していただけるようにお付き合いしていく。一生懸命お客さまと向き合い、嘘をつかずに、筋を通して、一歩一歩と進んでいき、信頼関係が構築された結果、お客さまに喜んでいただき、私たちの売上にもつながる。それが営業という仕事の醍醐味だと思います。
お客さまに貢献することが一番大事です。私たちの給料はその対価だと思うので、努力は惜しみません。お客さまが満足するサービスを提供することで、エンドユーザーも、会社も私たち社員も幸せになれますからね。

この会社は歴史も長く、自動車業界内では周知されているので、営業の仕事はしやすいです。また、社員のやる気をとことん応援し、バックアップしてくれる会社なので、気持ちよく働けています。

23年前、まだ小学校に入る前の二人の子どもを保育園に預けている間にできるパートを探し、この会社に入りました。車に興味がありましたが、特に車好きとか、詳しいとかいうことはありませんでした。ただ、前職で洋服の販売をしており、人と関わる仕事が好きだったので、どんな職種にせよ事務所で机に張りついている仕事より、営業がいいとは思っていました。
最初は午前10時から午後4時までの勤務。主に整備工場に車で品物を納める、配達の仕事をしていました。工場の方に、よく怒られましたねえ（笑）。当時はパソコンもなく、部品カタログもあんまり正確じゃなくて、納品したら「やっぱりこの部品じゃない」とか。工場の方に怒られて顔面蒼白になったことなど、今でも思い出します。

入社2年目から決まった整備工場のお客さまを担当し、朝昼晩と3回通うようになってから、仕事が楽しくなりました。工場のみなさんとも気心が知れて、注文もたくさんいただけました。責任を持ちながら、やりがいも感じましたね。そのお客さまは20年以上たった今も担当しています。
同僚もいい人ばかりで、「会社に来れば楽しい」毎日でした。当時は同年代で子育て中の女性も多く、話しやすかったし、飲みにもしょっちゅう行ってね（笑）。社員は大人同士というか適度な距離感で、付き合いやすい関係は、今も変わりません。
入社して3年目には、フルタイムパートとして午前9時から午後5時まで働くようになりました。そのうち仕入れや在庫管理を担当するようにもなり、関東から月1回来社する仕入先の方とお話したりと、接する人の輪がどんどん広がりました。

女性が働きやすい職場なんです。例えば急に子どもが病気になって休まなくてはいけない時も、上司と同僚たちが仕事を分担してくれるなど、配慮してくれます。自動車整備業界というと男社会のイメージがありますが、この会社では男女対等に仕事ができます。賃金も男女差はありません。社員の定着率も高く、私を含め10年、20年と働いている女性も何人もいます。今まで私も、辞めようと思ったことはないですね。
会社側からのオファーで正社員になってからは、担当する顧客数が多くなり、仕事量も増えました。しかし、売上目標をクリアするために頑張ろうというモチベーションもアップしました。女性管理職用の研修にも3日間行かせてもらい、20代後半から50代までの女性たちと一緒に、部下の指導方法などの講義を受け、違う視点で考えることを教えてもらい、大変勉強になりました。後輩には、今の仕事を楽しみながら、さらに上を目指してくれるように指導しています。

現在は売上規模の大きな顧客を含め、20数社を担当しています。お客さまの要望にきちんと応えられた時に、達成感を感じます。「中村さんだから、この仕事をお願いするんです」とお客さまに言われるとうれしくなりますね。
仕事に関しては、問い合わせのあったお客さまへのレスポンスを早くするなど、きめ細かなコミュニケーションを心がけています。要望をどうしてもお断りしなくてはならない時も、笑顔を忘れないようにしています。営業に必要なものは、コミュニケーション能力です。自分が担当するお客さまと信頼関係を結ぶためにも、売上を伸ばすためにも、コミュニケーションは欠かせません。